正体を隠して1億円を稼ぐ!【成功者の稼ぎ方】

image picture 学ぶ・考える

面白い動画を見た。

1億円をもらうよりも1億円を稼ぐスキルを磨いた方が価値がある。なぜならば、スキルは繰り返すことができ、長期的に大きな富をもたらしてくれるからだ。

しかし、本当に繰り返し富をもたらしてくれるスキルはあるのだろうか

ある」とグレン・スターンズは断言する。

すでに事業で成功をおさめ、億万長者となったグレンが正体を隠して、ほぼ無一文からビジネスを立ち上げるストーリーから、個人的に印象に残ったことをまとめておきたい。

  • 夢と現実に大きな差を感じる人
  • 才能も学歴も元手資金もないと悩む人
  • 何かをやってみたいけど、何からやっていいか分からない人

挑戦に悩む全ての人に、一歩踏み出す勇気をくれるストーリーなのではないだろうか。

ルール

無一文からでも大きな富は作れることを証明する。グレンが参加したのはディスカバリーチャンネルの企画「企業チャレンジ!覆面ビリオネア」。

この企画のルールは以下の通り。

  • 手持ち100ドルから、90日間で100万ドルを稼ぐ
  • 縁もゆかりもない見知らぬ町でスタートする
  • 古いトラックと連絡先の入っていないスマホが支給される
  • 正体がバレないように偽名を使う

このスタートよりも絶望的な状況にある人は少ないだろう。手持ち2万円ない状況で、住む家もなく、食事も別途支給される訳ではない。

そもそも生きていくのも精一杯の状況。

ビジネスプランなどもちろんない。

ここから、90日間で1億円のビジネスを作り上げることに挑戦する。

一文なしから億を稼ぐビリオネアの9か条

手持ち100ドルという状態から事業の立ち上げを目指しすが、グレンは何も特別なことをしていない。シンプルなステップを着実に一歩ずつ進めていくだけだ。

  1. できるだけ節約して破産リスクを避ける
  2. 労働で収入を得て、サバイバル状態の脱出を目指す
  3. 資産へ投資して、転売でお金を増やす
  4. お金を事業に投資して、事業を育てる

本来は巨万の富を持っているグレンが割引されているカップラーメンをまとめ買いしているシーンには息を呑んだ。

「知っている」と「できる」は違う。

だが、「できる」と「やっている」の間にはさらに大きな差がある。

番組を見ながら印象に残った教訓は9つある。

経験こそが最高の財産である!

第一の教訓は経験こそが最高の財産だと言うこと。生きていくのもやっとの状態から一歩ずつ着実に前進できるのはそれまでの経験があるから。

今の自分のステージに合わせて、次は何をしなければならないのかがはっきりと見えている。

日々の選択の中で、経験を財産と認識して仕入れができているだろうか?

例えば転職をする時に、どんな仕事内容でどんなチームで、どんな経験を積むことができるのかを年俸額よりも重視している人はどれだけいるだろうか?

経験の価値を正しく認識して、今日行う判断を見直して見ると、これまでとは違った選択ができるようになるかもしれない。

観察力が最初の鍵になる!

経験がない分野はまず情報収集。

ビデオの中では縁もゆかりもない見知らぬ町で生活をスタートし、町の情報収集を積極的に行なっていた。

この町の家賃相場はどれくらいか、物価はどれくらいか、労働収入はどれくらいか?どんなものがゴミとして捨てられていて、その中に使えそうなものはあるか?

普段の自分の日々を見てみると、物事を真剣に考えているようで、大半の時間は同じところをぐるぐる回っていたりする。悩む、迷う、焦る前に、落ち着いて状況を観察する冷静さを取り戻すべきなのだろう。

はじめは小さく!

大きなゴールを描くことが大事であると同様に、小さな目標を立てることも大事なようだ。

グレン最初の7日間で立てた目標は3,300ドルだった。90日間で1,000,000ドルを目指すのに、最初の目標はたったの3,300ドル。

この3,300ドルは町の生活水準を調べて、90日間生き残るために必要な金額だと判断した数字。

100万ドルという大きなゴールを見据えつつも、まずはサバイバル状態を脱しない限りビジネスはできない。ならば、「サバイバル状態を脱すること」を最初の目標に据えて、全力でそれに取り組む。

まさに、千里の道も一歩から

まずはニーズを探せ!

先に顧客を見つけて、後からそのニーズを満たす商品を探す」がグレンの信条のようだ。

一般的に、マーケットインと呼ばれるアプローチだ。

これと相反するのがプロダクトアウトのアプローチ。途方に暮れる時は往々にして自分の好き嫌いで判断しがちだが、売れるかどうかと自分が好きかどうかに直接的な関係はない。

プロダクトアウトの成功例として語られるAppleも、実は究極のマーケットインのアプローチではないだろうか。ジョブズ自身が最も口うるさいApple製品ユーザーであり、だからこそユーザーの潜在的なニーズを具現化して提供できたのかもしれない。

うまくいっている人の力は素直に借りる!

グレンは新しい町で知り合った人に対して余計なプライドもなければ、余計な遠慮もない。

「自分は年長者だ、自分は成功者だ」と自己顕示することもなく、かといって「他所者の自分なんて」と卑下することもない。

フラットに会話し、真摯に働き、素直に周りに助けを求める。

  • 人を動かす
  • 組織を率いる
  • リーダーシップ

などの分野でたくさんの本が出版され、ノウハウが紹介されている。しかし、人を巻き込む最大の武器は、ノウハウではなく素直さであると気づかせてもらえた。

チームを作り夢を共有する!

タイムリミットのある挑戦で、資源は圧倒的に足りない。

そんな中でプロジェクトを進めれば当然ながらチーム内で衝突がある。

スピードを優先するのか、クオリティを優先するのか?

そもそもこれはやるべきなのか、やらないべきなのか?

意見が割れることが頻繁に起こる。それでもみんなをまとめ、チームとして前に進むためには、共有された夢が大きな推進力になる。

自分が作りたいもの、それを作りたいと思った理由、目指す規模など。夢を語り、意見を聞く。話し合ううちに、気づけば自分だけの夢ではなくなり、チームの意見が入ったみんなの夢となる。

こうなると、意見が異なっても、スピードが合わなくても、話し合いを通して解決することが可能になる。お互いの意見の違いではなく、共通のゴールを確認し、それぞれが今できることを明確にする。そうやって同じ方向に向かって再び進むことができる。

目標の未達は誰にでもある!

「最初の7日間で3,300ドル稼ぐ」と言う目標は失敗に終わる。

それだけでなく、その後も車の転売で目標としていた利益、家の転売で目標としていた利益など、グレンの目標に尽く未達に終わっている。

それでも、グレンはそれに気を悩ませて立ち止まることが全くない。事業を大成功させた億万長者でさえ、未達に終わることは多々ある。

目標の達成よりも大切なのは、目標を立てることによって方向性が定まることなのだろう。そうすると自分はどこに向かえばいいのかが思い浮かぶようになる。目標に向かう道中で、計画していなかった経験や能力が磨かれる。

目標に向かって全力で取り組んだならば、達成しようと未達だろうと、経験から叡智を吸収して、次の挑戦に目を向けた方が有益だ。

成功することの最大の意義は、次の挑戦へのチケットを手に入れることである!

たとえ目標が未達に終わっても、それは成果がないこととイコールではない。

グレンはそれぞれの挑戦でしっかりと成果を残している。

興味深いのは、それぞれの挑戦が終わったタイミングで目標未達に悩むこともなければ、残した成果に浸ることもないところだ。

即座に次に何をするのかを考える。なぜならばグレンには最初から100万ドルと言うゴールがあり、その途中の到達点は全て通過点に過ぎない。それぞれのチェックポイントで立ち止まるのではなく、今ある資源で次は何ができるかを考えて続けていた。

成果を出すことの最大の意義は、次の挑戦を可能にしてくれることにある。

成果を次の挑戦に再投資するからこそ、人生で複利が働く。

歩み続ける!

グレンの挑戦は、契約を一方的に解除されたり、購入物件でトラブルが発生したり、キーマンとの交渉であっさり断られたり、困難が絶えない道のりだった。

言い訳をしようと思えば、どれも「もう無理だ」と言うには十分すぎるほどのトラブルだ。

しかし、グレンは無理だと口にすることはない。後1つの挫折で命取りとなる場面でも、挑戦が終わっていない限りは方法を考え、歩みを進める。

成功するまで諦めなければ、失敗することはない

グレンの行動がそう訴えているようだった。


覆面ビリオネアの第一話はこのリンクにある。

ここまで読んだ読者なら、きっと楽しめる動画だろう。